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ディレクターズノート

Director’s Note  

 ディレクターズノート

 “Path of Dreams/夢路”は、詩人で日本の伝説と成っている《小野小町》に基づいた物語 で、小町が詩を通して社会的束縛に疑問を呈しつつ愛と情熱を見つける話である。

“Path of Dreams/夢路”はベリナ・ハス・ヒューストンの物語をフィルムを通して世界に伝える 私の指名の第一歩の作品である。。多民族のバックグラウンドを持つヒューストン教授は(母方 が日本人、父方がアフリカ・ネイティブアメリカン系)、アメリカの著名な作家の中でもユニー クな視点を持つ劇作家で、彼女の作品は人種やアイデンティティーのテーマに深く関わり、そ うでない観衆をも感情移入させる。同時に、社会の発展を遅らせているであろう偏見という物 を表にさらけ出す事で、世の中を隔てているバリヤを乗り越える勇気を与えるのである。ベリ ナ・ハス・ヒューストンは偉大な現代のアメリカ劇作家の一人だが、彼女の貴重な意見を映画 を利用し大きく拡げていく事はとても重要だと強く思う。

幼少の頃ニューヨークのクイーンズで過ごした私は、人々の間での違いが分かった。友達たち の多様な人種の背景や言語や肌の色は、まるで道に止まっている様々な車と同じ様に私の目を ひいた。人生の時を経て、全ての人が同様に世の中を見てるのではないと学んだ。日本に住 み、そしてアジアからヨーロッパの広範囲に渡り旅もしてきた。旅行の度、そこに文化の違い があるのはもちろんだが、クイーンズ出身の女子としていくつか自分の周りと類似点がある事 にもいつも驚かされる。それらの類似点が私の祝いたい事だ。私とベリナ・ハス・ヒュースト ンは同じ世界観とそれを促進していく情熱を一緒に持っている。だからこそ私は彼女のストー リーを皆と共有したいのである。

小野小町伝説は、美しさ、女性の強さ、社会への反抗、そして情熱と愛についてである。この 伝説は日本の社会組織の一部であるにも関わらず、今だ西の世界には知られていない。この物 語は日本古代でのものだが、テーマや感情は現在の日本やアメリカにも繋がるものがある。小 町の中で燃える炎、論争の的と成りえる情熱と古代社会での規則の不適合性が、古代と現代の 両方での文化や社会における女性本来の強さや意志を表している。

“Path of Dreams/夢路” を世界各国の映画祭(以下を含む)で参加する計画である。 【カンヌ国際映画祭(フランス)、ショートショートフィルムフェスティバル&アジア(日本)、ロ サンゼルス映画祭、サンダンス映画祭、トライベッカ映画祭、あいち国際女性映画祭(日本)、ア ジア太平洋映画祭、アジアン・フェスティバル・オブ・ファースト・フィルム(シンガポール)、 ボストン・インターナショナル・フェスティバル・オブ・ウーマンズ・シネマ、クリスタル・

アウォード・フォー・ウーマン・イン・フィルム、ジャパンフィルムフェスティバル・ロサンゼ ルス、ロサンゼルス・アジア・パシフィック映画祭、ロサンゼルス女性国際映画祭、ニューヨ ーク映画祭、フィラデルフィア・アジアン・アメリカン映画祭、東京国際映画祭(日本)、バンク ーバーアジア映画祭(カナダ)、ウーマン・メイク・ウェーブ(台湾)】

“Path of Dreams/夢路” で映画祭を巡演し終わった際には、ベリナ・ハス・ヒューストンと共に ある女性の実話に基づく長編映画を2本合作する予定にしている。まず始めにヒューストン教 授は、受賞した劇であり、ハリウッドからも興味を寄せられている、KOKORO (True Heart) という完成した脚本がある。KOKORO (True Heart)は若い日本人の母親がアメリカでの異文 化への適合にもがき苦しむといった哀れな物で、この作品は重い罪を観衆の目の前に問いか け、被告の立場を共感させるよう挑んでいる。このヒューストン教授の素晴らしい劇は、文化 と精神がどれほど真実と道徳へ影響するかを啓発してくれる。

次に、ヒューストン教授と私は、《佐々木禎子の人生/千羽鶴物語》に心を惹き付けられた。 1955年(昭和30年)広島、戦争の惨事の中、希望に満ちた少女が原爆投下により白血病に冒さ れてしまった出来事を並列した物語。サダコは無限の楽天主義者で、折り紙で千羽鶴を折れば 願いが叶い病気が治るという言い伝えを信じ、鶴を折り始めた。サダコの若い魂と記憶は今も なお広島平和記念公園に宿り、世界中から来る祈りの込められた折鶴は彼女の銅像と共に眠っ ている。サダコの世界平和の願いが銅像の下に刻まれている:『これはぼくらの叫びです こ れは私たちの祈りです 世界に平和をきずくための』。サダコの物語は平和と希望、そして家 族と希望の素晴らしさを思い起こさせる。

どんな物語が文化が異なっていても、物語が歴史的、劇的であろうと人間の精神は世界共通で ある。それは苦しい時も平和な時も、世界中いたるところで順応し成長し、そして愛するので ある。
これらの物語、佐々木禎子(千羽鶴物語)、キムラフミコ(True Heart)、小野小町(Path of Dreams)は日本の文化で生まれた物だが、彼女らの意見や精神の強さは世界共通で、皆を統一 し、そしてそれは昔も今も変わらず永遠である。